Ox Alpha:無料のステルスコーディングモデル、MeshCodeでの動かし方
8月20日、ox-alphaという名のフロンティア級モデルがOpenRouterに無料($0)で登場しました。ラベルも論文もなし、コンテキストは100万トークン。判明している事実と、MeshCodeですぐに使う方法をまとめました。
2026年8月20日、フロンティア級のモデルがひとつ、OpenRouterに現れました。開発ラベルも、発表も、システムカードもなしに。そして価格は入力も出力も正確に**$0**。名前はox-alpha、この記事を書いている時点で依然無料であり、今月のコーディングエージェント界で最も興味深い出来事ではないかと思います。
確認済みの事実、まだ噂の段階のもの、そしてMeshCodeで1分で動かす方法をまとめます。
ox-alphaで確認済みのスペック
ミステリーを剥がすれば、公表済みの事実はシンプルです。
- コンテキストウィンドウ100万トークン(約1,048,576)、出力は最大131,072トークン。大規模なコードベース全体を一度に載せられるスケールです。
- コーディングと長時間のエージェント作業に特化した推論モデル — OpenRouter自身の説明は「coding, sustained agentic work, and production workloadsのために設計」。長いセッション、実際のツール呼び出し、実際のコードを前提としたモデルという意味です。
- マルチモーダル入力 — テキスト・画像・ビデオの入力、テキスト出力。ツール/関数呼び出しに対応し、JSON出力も可能ですがスキーマ強制はありません。
- 無料 — OpenRouterのFAQが明確に記載しています:プレビュー期間中はプロンプト・完了トークンとも課金されない。公開以来のスループットは約21 tok/s、稼働率100%。
- プロンプトはプロバイダが保持 — ただし公開された規約では学習には使用しない。
この最後の2行は2回読む価値があります。無料、保持あり、学習未使用 — 実験や大量並列作業には最適で、本番のシークレットを貼り付ける前には一度考えてほしい条件です。
すでに契約しているClaude・Codexをそのまま接続。あとは数分の一のコストで動くワーカーに任せます。
meshcode をダウンロード →性能は正直どの程度か
初期に「ox-alphaがDeepSWEで80%を超え、Claude Fable 5とGPT-5.6 Solを破った」という発表が拡散しました。あの数値は10タスクのサンプルから出たもの — 本人も分散が大きいと警告していました。113タスクのフルランは58〜63%のバンドに収束します。DeepSeek V4 Proと同ラインで、max reasoningで約73%を記録するGPT-5.6 Solよりは下です。なお損失の約10%は推論の失敗ではなくツール呼び出しフォーマットの失敗でした — エージェントの配管の問題は、たいてい速く改善します。
それでも課金ゼロのモデルとしては強い結果です。正体不明の超知能ではなく、開発者の匿名性を保ったままフロンティア隣接レベルのコーディングモデルが無料で解放された状態と見るのが正確です。エージェントコーディングは長く並列なセッションを多く回すことが本質なので、「フロンティア中位 + $0」は「大差の1位」より大きな意味を持ちます。
誰が作ったのか? 誰も知らない
正体の追跡こそがこの物語の半分です。Google、シャオミ、DeepSeek、マイクロソフトMAIなどが取り沙汰されましたが、正規化テスト全項目で一致したトークナイザーフィンガープリントの根拠で最有力なのはZhipu AI / Z.aiのGLM-5.3系という説です。Z.aiは以前にも「Pony Alpha」の名でモデルを匿名プレビューした実績があり、シナリオも噛み合います。
ただしこの説が正しいなら注意点もあります。Zhipu AIは米商務省のエンティティリストに掲載されている企業で、コードとプロンプトがどこに流れるかを警戒するチームもあります。どれも確定したものではありません。開発者が「プレビュー期間中は匿名のままでいる」と決めたことだけが公式見解で、正体に関する噂はあくまで有力な推定として扱ってください。
落とし穴:無料プレビューは終わる
終了日は公表されていません。公開時の報道ではプレビューの無料期間が8月24〜27日の間で閉じる可能性が推定され、執筆時点では依然$0です。しかし「終了日未公表」は「終了日なし」ではありません。ox-alphaを評価するなら、トークンが無料の今がその時です。
規約の残りの半分も読んでおきましょう。OpenRouterの無料ティアにはレート制限があります — 毎分20リクエスト、クレジットのないアカウントは1日50リクエスト($10以上のクレジット購入で1日1,000リクエスト)。エージェント作業なら「少なく、長いセッション」へ向かうことになりますが、それこそMeshCodeのペインが得意なやり方です。
MeshCodeでox-alphaを動かす
MeshCodeにはOpenRouter統合が内蔵されています — トグルひとつで418モデル。ox-alphaもファーストクラスです。
- 設定 → ModelsでOpenRouterをオンにします。
- OpenRouter APIキーを貼り付けて Use OpenRouterを押します(無料のOpenRouterアカウントで十分 — ox-alphaは課金されないのでクレジットも消費しません)。
- モデルピッカーで**
stealth/ox-alpha**を選択します。ウィンドウ下部のコンポーザーバッジに表示され、このバッジが全ペインの参照するモデルになります。 - **作業を指示します。**各ペインにはエージェントのthinking、ツール呼び出し、コマンド出力がリアルタイムでストリーミングされ、ゲージにコンテキスト使用量が表示されます。
コンテキスト100万トークンは、MeshCodeの基本的前提 — 複数エージェント、複数プロジェクト、ひとつのウィンドウ — と特に相性が良いです。
ここが本当のポイントです。フロンティア級エージェント4つの並列実行は、以前なら予算の決断でしたが、無料の100万コンテキストモデルではただの平日になりました。マイクロサービスごとにペイン、最古のリポジトリには掃除エージェント、5本目にはマイグレーションエージェント — 本当にプレミアムが必要な部分だけプレミアムモデルを残せばいいのです。
さらに読む
- ox-alphaを作ったのは誰か? 手がかり総まとめ — トークナイザーフィンガープリント、Pony Alphaの前例、成立しない説々。
- ox-alphaベンチマーク:数字が語ること — 80%発表 vs フルランの実測値。
- OpenRouter無料コーディングモデル総まとめ(2026年8月) — $0はox-alphaだけではなく、レート制限が鍵です。
始めよう
これほど安いステルスモデルは頻繁には来ませんし、永遠に無料でもありません。MeshCodeをダウンロードし、OpenRouterをオンにして、stealth/ox-alphaを選びましょう。プロジェクトの数だけペインに100万トークンのコンテキストを働かせます。
ox-alphaは匿名のサードパーティが開発し、OpenRouterを通じて配布されています。上記の内容は2026年8月26日時点のOpenRouterの掲載情報と独立系コミュニティの報道に基づき、プレビューの進行や正体の確認により変わる可能性があります。MeshCodeは当該モデルの開発者およびOpenRouterと提携・承認関係にありません。